融点・沸点の大きさ比較
下の問題が全て解けるか確認してみましょう
融点が高いのはそれぞれ次のうちどちらか
(1)SiO₂とH₂
(2)NaClとCaO
沸点が高いのはそれぞれ次のうちどちらか
(3)F₂とI₂
(4)N₂とHCN
(5)HFとHI
(1)SiO₂とH₂
(2)NaClとCaO
沸点が高いのはそれぞれ次のうちどちらか
(3)F₂とI₂
(4)N₂とHCN
(5)HFとHI
融点は固体が液体に変わる温度、沸点は液体が気体に変わる温度である。それぞれ状態が変わるには結合・分子間力が切れる必要があり、結合が強ければ結合が切れにくい→より熱を加える必要があるので融点・沸点が高くなるというように考える。
結合の強さ
共有結合>金属結合≒イオン結合>分子間力
共有結合はC、Si、SiO₂を覚えておく
金属結合は金属同士の結合、イオン結合は金属と非金属の結合、分子間力は分子の間に働く力である
問)NaClとCO₂ではどちらの方が融点が高いか
NaClに働くのはイオン結合、CO₂に働くのは分子間力であるため、融点が高いのはより結合の強いNaCl
イオン結合同士の比較
イオン半径が小さいほど、あるいは価数が大きいほど引き合ってイオン結合が強くなる
問)NaCl、NaBr、NaF、NaIの中で最も融点が高いのはどれか
これらはすべてイオン結合であるのでイオン半径に着目。陰イオンの半径はF⁻<Cl⁻<Br⁻<I⁻なのでNaFの結合が最も強く、融点が最も高い
金属結合同士の比較
イオン結合の場合と同様に、大きさが小さいほうが金属結合は強くなる
問)KとCaではどちらの方が融点が高いか
これらはどちらも金属結合であるので大きさに着目。大きさはCa<Kなので融点はCaの方が高い
分子間力の比較
分子間力は分子量が大きいほど強くなる。また分子量が同じくらいの場合は極性を調べる。極性分子は無極性分子よりも分子間力が強くなる。
問)NH₃とN₂ではどちらの方が沸点が高いか
どちらも働くのは分子間力でありN₂の方が分子量は大きいが、NH₃には水素結合が働くため沸点がより高いのはNH₃
どちらも働くのは分子間力でありN₂の方が分子量は大きいが、NH₃には水素結合が働くため沸点がより高いのはNH₃
問題演習
融点が高いのはそれぞれ次のうちどちらか
(1)SiO₂とH₂
(2)NaClとCaO
沸点が高いのはそれぞれ次のうちどちらか
(3)F₂とI₂
(4)N₂とHCN
(5)HFとHI
(1)SiO₂とH₂
(2)NaClとCaO
沸点が高いのはそれぞれ次のうちどちらか
(3)F₂とI₂
(4)N₂とHCN
(5)HFとHI
(1)SiO₂に働くのは共有結合、H₂に働くのは分子間力であるため融点が高いのはより結合の強いSiO₂
(2)NaClとCaOはどちらもイオン結合であり今回は価数に着目。NaClは1価、CaOは2価であるため、より融点が高いのはCaO
(3)F₂とH₂はどちらも分子間力が働くが、分子量の大きい方が分子間力が強くなるので沸点が高いのはF₂
(4)N₂とHCNはどちらも分子間力が働くが、分子量も今回同じくらいであるため極性に着目。N₂は無極性分子、HCNは極性分子であるため沸点が高いのはHCN
(5)HFとHIはどちらも分子間力が働くが、HFには水素結合が働くため沸点が高いのはHF
(2)NaClとCaOはどちらもイオン結合であり今回は価数に着目。NaClは1価、CaOは2価であるため、より融点が高いのはCaO
(3)F₂とH₂はどちらも分子間力が働くが、分子量の大きい方が分子間力が強くなるので沸点が高いのはF₂
(4)N₂とHCNはどちらも分子間力が働くが、分子量も今回同じくらいであるため極性に着目。N₂は無極性分子、HCNは極性分子であるため沸点が高いのはHCN
(5)HFとHIはどちらも分子間力が働くが、HFには水素結合が働くため沸点が高いのはHF
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